December,2023
Chou Chia Yu
:Everything about her.
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あたらしい、よりも見たかった景色
じつは、お店を移転したのである。
この投稿月とすこし時差があるが、あまり気にせず読み進めてもらいたい。
独立して開業してから6年半ほど、前の店の、小部屋のような店でずっとやっていたのだが思い返してみると
その6年半の中でも、次の店への構想は同時進行していたように思う。
建築家さんの自邸兼事務所だった建物を買取り、一気にリフォームしたのはわずか1ヶ月くらい。
「ここをこのようにしてほしい」を明確に具体的に(嫌になるくらい細かく)お願いできたのは、
今までの年月をかけて溜めていた願望でもあったのだと、
お願いするたびに自分を客観視していた気がする。
とてもとても広い場所になったので、他にスタッフがいるのかと訊かれたりしたけれど、
これからも治療をする上でここにいる人はわたしと相手の2人だけ、と決めていて、
空間を広く、贅沢に、その時間のためだけに存在する場所にしたかったのでした。
自分の存在自体に意識を置く、または意識さえも自分以外の場所に一時的に無防備に置くことができる、
そういう場所になればいいなと思ってつくりました。
1階は、施術が終わった後にお茶を出したり、商品が並んでいる場所で、少しずつ書店もやっていこうと思っています。
2階が、施術室が2部屋あり、どのコースでも2部屋とも使用して治療します。
治療の段階に合わせて2部屋それぞれつくりました。
すべてが個人的な趣味のものということなのだけれど、元々家具やインテリアが好きなので、特にお客さまが腰掛ける椅子、照明や鏡は、「ここの、これがいい」という感じで決まっていて、それに合わせて空間を作ったという、逆算デザインです。
あたらしい店で、広くなったのもあり今まではなかなかアプローチできなかった手技や治療法もできるようにメニューも一新しました。
治療する前、お客さまのお身体の訴えや日々の出来事を話してくださるのですが、
あたらしいお店になってからは施術が終わってから、
部屋を移動してゆっくりお茶を飲みながらくつろげる空間ができたことで、
治療した後の主訴以外のその人自身から出てくるお話しがたくさんあって、
それを聞いたりお話ししながら、「こういうことをやりたかったんだよなぁ」としみじみ思っていて。
治療といっても、その場の空間のあり方というのも、含まれると改めて実感しているところです。
