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ひみ つ

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今回は往復書簡が好きだという話と、
好きだという往復書簡の話です。

 

おそらく、往復書簡を読むのが好きだと思うきっかけは
むかしクウネルという本(永遠のバイブル、それについてはまた追って)の
江國香織さんと妹の江國晴子さんの往復書簡の連載です。

なにが好きかというと、2人の手紙のやりとりを読むと
文章という構成を自分で作るだけでもその人そのもののかたちが出てくるのに、
その文章のやりとりでより関係性という新たなカタチがもこもこと立ち込めてきて、
それを毎回感じては、面白いと思っていたのです。

手紙そのものを掲載していたから、
直筆や封筒、そこに貼るシールなども本人たちが選んでいて、細やかなところもたのしかったと記憶しています。
姉妹なのだから、やはりお互いどんな人かわかっていて話題や認識も共通するものが多いし、隣同士で話しかけるようなやりとりだったけれど
大体ほかの往復書簡や対談記事は、
ある程度テーマがあってそれについて個々の話をしていく。


直接目の前の人とお話しするライブ感と比べると
それと同じくらい、自分から出力した文字の、言葉の、受け取り手へ渡る時差のある交換も、
どちらも直列回路、そしてそこから読み取りに並列回路でありもして、面白い。

というわけで、どんなジャンルでも往復書簡や対談なども
会話のやりとりを記したものは、つい手に取ってしまうわけでした。

 

今回は、こちら。
今までの読んだ往復書簡の中で、ダントツで
おのれの価値観に五寸釘を差し込んでいく感覚になった本です。
痛くないけれど、血は出ています。


もうただただ、カラカラになった喉に入れる飲みもの如く、
然りとて、読めば読むほど、喉がカラカラになります。
この本を読了したその一瞬に、わたしはドライアイになりました。
目薬を何度か差しました。


女とは、エロスとは、母と娘とは、恋愛とは、結婚とは
承認欲求とは、能力とは、仕事とは、自立とは
連帯とは、フェミニズムとは、自由とは、男とは


率直で、真摯で、大胆に解体されていますが、
おふたりとも相手への心の投げかけの洗練、繊細さ。
心のヒダに喩えると、
それはもう度重なる可憐な刺繍とレースを纏ったヒダ感です。


五寸釘が刺さったままで、血は出し、
喉や眼はカラカラになりますが、この本に出会えてよかった。

真のポジティブは、
地の底(行き着いた不条理で絶望)で考え抜き、見い出されるということ、
それを信じることは間違っていなかったと、
まさに希望を感じる一冊でした。

「限界から始まる」
幻冬舎
著 上野千鶴子 鈴木涼美

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